2006年8月17日(だったはず)
王様と円盤フレキはA森駅で合流した。
前日の電話でやることはないとわかっていたが、それでも集まるあたり、暇人まるだしである。
「で、どうするよ。とりあえず2人で集まったけども」
「まあ、私はお土産が買えればそれでいいんだけど」
「じゃあお土産探しの旅にでもしますか」
というわけで、とりあえずの目標が決まり、ダラダラとスタート。
駅近くの物産館にいけば全部済むよね…という思いは胸中に秘めておく。
「じゃあ、とりあえず山の方行くか…萱の茶屋あたり…」
王様の運転の下、MRワゴンが唸りをあげる。だがスピードは出ない。
ターボもつかないオートマ軽自動車に山道はきついのだ。
そして王様、生地にて迷う。仕方ないじゃん山道だもの。
「おっかしーなー。ここどこだ?」
ダラダラぐるぐると山道を走り、ゴルフ場を通り抜け、ようやく見知った道にでる。
そうだ、ガソリンもいれないとなあ…などと2人で談笑していると、通路沿いに看板発見。
『八甲田憩いの牧場』と書かれている。
馬好きな王様、テンションをあげつつ牧場に進路変更。
目的があってないような旅である。拾えるものは貪欲に拾っていかなければならないのだ!
…しかし、期待とは裏腹に見えてきたのはポニーと羊とヤギだけの公園。
がっかりしながら先に進むと、乗馬クラブの看板を発見。
次こそは…と期待しながら車を回すと…。
馬がいた!
数頭の馬が柵に囲まれた中で草を食べている。
王様、奇声を発しながら路肩に車を駐車して、柵に近づく。
「おお!うひょー!馬だウマだっ!写メ撮ろう写メっ!」
「おっしゃ!」
車を降り、道路を渡って馬のいるところに向かう。
写メを撮ろうと王様がカメラを向けると、一頭の葦毛の馬がひょっこりと首をこっちに出してきた!
「うおお…!やべえ、めんこい。コイツめんこい!写メだ写メ!」
とりあえずパチリとお顔を撮影。
撫でてほしそうに首を差し出してくる馬の顔を、ちょっとビクつきながら撫でてやる。
暑い夏の日差しを浴びて、ほんのり温かい感触が、たまらなく心地良い。
「おい、ちょっとすげえ可愛いぞ」
「おお、撮った撮った!」
王様が円盤フレキの方を見ると、円盤フレキが携帯の画面を見せてきた。
そこには我が愛機MRワゴンのナンバーが。
「ここ駐禁だから!もうナンバー控えたから!!」
「ええー(;´д`)ウマヲトリナヨ-」
そんなこんなで名残を惜しみながら馬たちと別れ、給油をするためにと行きつけのGSに。
そこで給油だけのつもりが予定外にブレーキオイルまで補充するハメになったが、気にしない。
さて、どこに行こうか?と2人で話し、とりあえず目標の『萱の茶屋』に愛機を走らせる。
途中『メダカ郷和国』という”水たまり”に寄りつつ、今度は間違いなく進み、無事に茶屋到着。
そういえば飯を食っていないなあ…ということで、茶屋にて朝食をとることに。
「いやあ、暑いねえ…。さて、円盤フレキはなんにしますか」
「じゃあ私は”雪中そば”。王様は?」
「じゃあ”ざるうどん”にしようかな」
おばちゃんに注文して二人で雑談をしつつ待っていると、先にざるうどんが運ばれてきた。
その後しばらくして円盤フレキの雪中そばが到着。
早く食い終わるかなあ…と思うも、食い終わりは同じタイム。
食の魔人フレキ、恐るべしである。
その後土産物コーナーによるも、円盤フレキの御眼鏡に適うものはなし。
ここでなぜか王様が”団扇”と”団子”を購入。(後日談だが、この団子は不味かった…)
さて、今回の旅の目標は『円盤フレキの土産探し!』である。
円盤フレキがここで土産を見つけられなければ、次の目標を定めなければならない。
串団子と豚串焼きを食べながら協議の結果、次の行き先は『十和田湖』に決定!
青看板を目印にしつつ、愛機MRワゴンを軽快に駆り山道を進む。
山道を進む。
どんどん進む・・・。
・
・
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(おかしい。もうそろそろ十和田湖にでてもいいはずだ…)
王は明らかに自分が行こうとしている道と違う道を通ったことを悟った。
しかし、口にはださない。間違いではないからだ。
時間かかって遠回りになるけど大丈夫。気にしない。
いわなきゃフレキにもわからない(笑)
そう思いながらふと横をみると和牛牧場がみえた!
普通の牛ならみたことはあったが黒毛和牛はみたことなかった王はすぐさま路肩に車をとめて降り立った。
「写メとるぞ写メっ!!」
「おーっしゃ!!」
のどかである。雲ひとつない快晴のもと、のんびりと草を食む牛を眺めるのも癒される。
「いやあ、えがった!牛えがった!!」
「可愛かったねぇ。いやあ癒されたわぁ。牛はもうペットとしてもいけるね!」
しばらく牛たちを眺め、すっかり牛の虜になったあとは、また十和田湖を目指し車を走らせる。
しばらく進むと今度は道の駅っぽいものがみえてきた。
「どうする?寄ってく?」
「んー、私はどっちでも…」
「じゃあ寄って行きましょう!!」
土産探しの旅なのだから、貪欲に名物は拾っていくのだ。
そうでなければ土産探しの旅は終わらない!
十和田牛やら牛乳やら、とにかく十和田ブランドを前面に押し立てているこの建物はなかなかの広さで綺麗だった。
建物の中では牛乳をつくっているところが見れる場所もあった。
「・・・(´・ω・)ダカラ?」
あんまり興味ないよね。牛乳つくるとこなんて。
これが女の子と二人とかならアハハウフフと他愛無い会話でも盛り上がれたのだろうが、男2人ではそうもいかない(笑)
とりあえずここではなぜか王様がビールと牛乳を購入。
王様は貪欲に土産を漁るも、ここでもまたフレキの御眼鏡にかなうものナシ!
というわけで車は十和田湖に向かう。
しかし、途中で十和田湖の呼び込みの猛烈さを思い出し、展望台に針路変更。
(十和田湖にいくといきなり入り口で呼び込みが駐車場を餌に自分の店に誘おうとする。印象最悪だからなんとかしてほしい…)
展望台からみる十和田湖は綺麗なのだが、王様は車内で少し休んでフレキのみ行かせたので写メはない。
残念。
まだ土産探しの旅は終わらない。
いい加減ぐったりしてきたので、八戸まで行く気力はない。
「よし、じゃあA森市に帰りがてら奥入瀬寄りましょう!」
ということで十和田湖から今度は奥入瀬渓流に車を走らせる。
十和田湖から奥入瀬はそんなに遠くない。
そう経たずに奥入瀬渓流に到着する。
いい加減うだるような暑さにうんざりしていた王とフレキを、奥入瀬渓流のマイナスイオンパワーが癒してくれた。
ざざざざー…
さらさら…
!?
なんか赤いのが写りこんでるが気にしない。
きっと3倍の速さで動くレアフレキなのだ(何)
そして結局奥入瀬では何も買わず、癒されるだけ癒されてA森市に無事帰還。
晩御飯の時間も近くなってきたので、さあどこかで飯を食おうということになった。
「私いまお金持ちだからジョジョ苑いきましょう!」
「マジすか!ジョジョ苑すか!!そんな金ないス!(笑)」
「私がだす!」
「マジで!?(笑)」
そんなこんなでジョジョ苑に到着。なんか高い単品メニューを上から頼む。
「特選っ!特選っ!!」
特選上カルビとかなんとか、ごつい名前のニクイあいつの登場である。
特別に選ばれたこいつらをサッと炙ってほお張る。
「うまっ!…とろけるわぁ…(*´ワ`*)」
実際のところ食い物の良し悪しがわかるほどグルメじゃないが、今までにない食感だった。
そして牛タンやサラダなどを食べ終わる。
「いやあ…美味かったねぇ…」
「満足ですなぁ…」
「まったくです。こんな美味しい牛に感謝ですな」
「そうですな。牛に感謝ですなぁ…」
そんな感じでダラダラとした旅は今年もグダグダに終わるのでした